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事業系ゴミってなに？

ゴミというものは、行政上それを処分するにあたって大きく分けて2つの種類に分けられます。
ひとつは私たちの生活上で発生する、いわゆる「家庭ゴミ」と呼ばれる一般廃棄物と、もうひとつは会社や工事現場などの事業所から出る「事業系ゴミ」と呼ばれる産業廃棄物です。
これらがなぜ分けられているかというと、事業活動によって生じるゴミというものは、その処分や処理が難しく、排出される量が多い汚泥、廃油、廃プラスチック、ゴムくず、金属くずなどがあり、産業廃棄物として専門の業者が処理することになるからです。
一方で、事業所内から出る紙屑や、従業員が飲食をした際に出たゴミなどは事業系の一般廃棄物として分けられ、これは自治体のゴミ収集に出すことが可能となっています。

ゴミ処理にはお金がかかる

このように、事業系のゴミというものは、普通のゴミのように、ゴミ袋さえ購入すれば簡単に回収してもらえるというわけにはいかず、サイズや種類によっては高額な処理手数料を請求されることがあります。
廃棄物処理場に持ち込むことが可能であれば、その分手数料を安く済ませることが出来ますが、回収にまで来てもらうとなると更に費用がかかることになります。
もちろん、事業系ゴミであることを隠して、一般ごみとして出したことがバレた場合は事業所として厳しい処分を受けることがあります。
大阪市においても、近年は環境保護の意識が高まってきたことから、資源の分別や環境汚染などには非常に敏感になってきています。

ゴミの山が、宝の山になるかも

しかし、ちょっとした工夫をすることでゴミの山と思われていたモノが「宝の山」にかわるかもしれません。
ここでやって頂きたいので「分別」という作業です。
分けることでゴミが「資源」にかわることがあるのです。
「都市鉱山」という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。
このところスマートフォンの普及によって、家に眠っていたガラケーの処分に困っている人が増えたということ。
そしてそのガラケーの部品の中には、リサイクルして利用価値の高い「レアメタル」という素材が含まれているということから、それらを回収、分別して資源を取り出すことで宝の山になるということです。

鉄の利用価値は高い

このようにほんの少しの資源であっても、チリも積もればということで資源に変えるという運動があります。
同様に事業系ゴミの中にも利用価値の高い資源が隠されています。
それが「鉄」です。
金属全般ともいえますが、もっともメジャーで用途が広いものが鉄なのです。
世界中で最も使用される量が多い金属が鉄で、技術の普及などによりリサイクルも最も安価に出来るといわれています。
ですから、時々ニュースなどで目にすることがあるのが、工事現場や資材置き場などから金属製の材料が盗まれるという事件ですが、それだけニーズが高いということが分かります。
ある外国の話では、大きな鉄塔が一夜のうちに解体されて盗まれたということも現実にあったそうです。

鉄を取り出すことは簡単？

解体現場などで発生するがれきやコンクリートなども、普通は産業廃棄物として専門業者に回収を依頼するのですが、重量によって処理費用がかかるので、そのままですと高額になります。
しかし、その中から金属を取り出すことで、重量を軽くして処理費用を安くするばかりか、そこから発生した鉄筋や鉄骨、トタンなどを、買取り業者に持ち込むことでお金に替えることが出来るのです。
ただ、ひとことに分別といっても、ガラケーのように簡単に持ち運ぶことが出来たり分解が出来るしろものではないため、作業するためには電動工具や重機が必要になってきます。
それらにかかる初期投資や維持費、人件費などを考慮して、そのまま処分するべきか、手間をかけて分別して買取りに出すのかを判断することが必要です。

鉄以外でも高価なもの

さきほどは鉄が一番ニーズが高いと説明しましたが、冒頭のレアメタルのように少量であっても価値の高いモノもあります。
「ステンレス」や「銅」なども製造業においては非常に汎用性が高く、重宝されるものです。
電子機器や基盤などに多く使われるものですから、鉄筋などのように量は多くなくても高額で買い取ってもらえることがあります。
これらは一般の人でも見分けが付きやすいものなので、分別しやすいと言われています。
ステンレスの特徴としては「さびない」ことや「磁石につかない」ことなどがあげられ、解体現場などでは比較的見つけやすい資源といえます。
銅に関しては、古い十円玉を想像してもらえば分かるように、青く酸化していわゆる「青銅」状態になっていることが多いので、少し意識をしてみるとすぐに見分けることが出来ます。
ちなみにこれらは事業者でなくても、個人でも買取りはしてくれるので、家庭から出る鉄製品のゴミもお金に替えることが出来るので、お家の倉庫やガレージも探してみると良いかもしれません。