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もっとも整理に困る記念写真

大切な方が亡くなられた時、すぐに遺品を片づける気持ちになれないことは多いものです。
それでも、相続や形見分けのことを考えて、四十九日以内に片づけを始める方が多いようです。
心が落ち着くとともに、だんだんと片づけもしやすくなってきます。
そうやって片づけていくうちに、大切な方の死を受け入れることができるようになるのでしょう。
事情が許せば遺品整理を急ぐことはありませんが、いつまでも片づけずに置いておくことができる余裕がないこともあります。
いざ片づけようとすると困ることも多いものです。
大阪でアンケート調査を行ったところ、遺品のなかでもっとも処分に困るものが写真だということがわかったそうです。
その中でも記念写真がもっとも処分に困るといいます。
衣類や本などであれば処分しやすいでしょうが、確かにそれほど簡単に捨てられるものではありません。

遺品と思い出

他の遺品と違い、なぜそれほど処分が難しいと感じるのでしょうか。
それは、思い出に直接つながるものだからでしょう。
家財道具や衣類など思い出のあるものは多いでしょうが、見てすぐにあの時はどうだったこの時はどうだったと思い出せるのが写真です。
つまり、そこに思い出があるからこそ処分しにくいのではないでしょうか。
それは、故人様が確かにこの世にいたことの証明になります。
その証明を消してしまうことは、存在まで消してしまうことになるのではないかと感じられたとしても不思議ではありません。
しかし、処分したからといって、存在したことをそのものを消してしまうことにはなりません。

古来からの考え

思い出のあるなしに限らず、捨てにくいものであることは確かです。
誰かわからない人物が写っていたとしても、大切に保管されていたものを処分するのは何か気が引けるのではないでしょうか。
これは、古来からの考え方によるものかもしれません。
日本では、古来から人の形をしたものには魂が宿りやすいと言われてきました。
そのため、古くなった人形やぬいぐるみなどは、そのまま捨てるのではなく供養してから処分される方も少なくありません。
誰かわからない人物が写っていたとしても、そこに魂がこもっているような気がして捨てにくくなるということがあるかもしれません。
それは、どのようなものにも魂が宿る、八百万の神がいると教えられてきた日本人にとって自然な考え方なのかもしれません。

無理に遺品整理をすることはありません

時間と状況が許すのであれば、無理に遺品整理をすることはありません。
大切な方が亡くなってすぐに遺品を整理するのは、誰にとっても辛いことです。
もうそろそろ遺品を整理しても良いという気持ちになるまで待ちましょう。
無理に整理をしたとしても、後悔だけが残ってしまうことになりかねません。
後々後悔するよりも、十分に時間をかけたほうがいいのではないでしょうか。
気の済むまで置いておくことで、罪悪感などを残すことなく整理することができるでしょう。
しかし、実際には、十分に時間をかけられないこともあります。
故人様が賃貸住宅にお住まいであった場合やご遺族が遠く離れて暮らされていた場合、速やかに遺品の整理をしなければならないこともあります。
そのような場合は、専門業者に依頼するのも1つの方法です。

分類するところから始めてみましょう

記念写真にもいろいろありますから、まずは分類するところから始めてみましょう。
たとえば、風景や人物、人物にしても家族、故人様、ご友人など、いろいろなパターンで分類することができるはずです。
どのように分類するかは、それぞれご遺族の考え方次第でこうすれば良いというものはありません。
心に思いつくままに、好きなように分類しましょう。
そうやって分類するうちに、もう必要ないものと残しておきたいものがだんだんとわかってくるはずです。
残したいもの残し、それ以外のものは処分してもいいのではないでしょうか。
最近は、デジタルカメラで撮影することも多いため、残しておきたいものはデータとして残しておくこともできます。
データとして残しておけば、プリントアウトしたくなったら、いつでもプリントアウトすることができます。
そして、必要ないと判断したものは、すべて回収して供養してから処分されてはいかがでしょうか。

写真を供養する

人形などそのままでは捨てにくいものは、供養を行ってから処分される方も大勢います。
同じように供養を行えば、わだかまりを残すことなく処分することができるのではないでしょうか。
供養する方法としては、寺院や神社に供養を依頼されるか、遺品整理業者にすべて任せるかのどちらかです。
どちらの場合にも、ご僧侶などにる供養の後、護摩法要を行いお焚き上げをします。
お焚き上げすることにより遺品が浄化されるとともに、天国におられる故人様のもとに送ることができるという考え方もあります。
この方法ならば、気兼ねなく処分できるのではないでしょうか。

寺院や神社での供養

毎週のようにお焚き上げを行っている寺院や神社がある一方、ほとんどお焚き上げを行っていない寺院や神社もあります。
環境問題がクローズアップされるようになり、どのようなものでも気軽に燃やすことができなくなってきています。
近隣住民などへの配慮が必要なことから、これまでお焚き上げを行っていた寺院や神社でも取り止めるところも出てきました。
お焚き上げをするには設備を整える必要があるため、どこでもできるわけではありません。
また、檀家以外からの受け入れを制限しているところもあります。
葬儀を行った寺院・神社に、お焚き上げを行えるかどうか問い合わせてみましょう。
また、どのような品ものであればお焚き上げできるかも事前に確認しましょう。

遺品整理業者に依頼

檀家のお寺などに受け入れてもらえない、近くにお焚き上げをしてもらえそうなところがない場合は、遺品整理業者に依頼することもできます。
専門の業者に依頼すれば手数料を支払う必要はあるものの、遺品の回収をすべて任せることができます。
急いで整理しなければならない時など、ご遺族だけではそれぞれの遺品に合った対処が難しいこともあるのではないでしょうか。
そのような時でも、専門業者に依頼することで適切に対処することができます。
遺品の整理は体力的にもきついものですが、専門業者に依頼することで心身ともに楽に整理を行うことができます。
処分の決断が付かないものでも、思い切って処分できるというメリットもあります。
専門業者に依頼する場合は、合同供養という形になりますがきちんとお焚き上げしてもらえるので安心です。

処分の前にデータ化を

誰が映っているかわからない写真であったとしても、後から貴重なものであることがわかることもあります。
処分した後で貴重なものであることがわかったとしてら取り返しがつきません。
そのため、処分に困った時は、まずデータ化しておくと安心です。
データ化しておけば処分するのもいたって簡単です。

遺品整理業者選びは慎重に

大阪にも遺品整理業者はいくつもありますが、サービス内容はそれぞれかなり違っています。
安心して依頼するためには、まず事前見積もりを行うことをおすすめします。
事前見積もりをすることで、必要な料金がわかるだけでなく、どのような業者であるかもわかるものです。
疑問がある時は、見積もりに来たスタッフにどんどん質問してみましょう。
その質問に答える時のスタッフの態度を見れば、どのような業者なのかがなんとなくわかるものです。
直感的にこの業者に依頼すれば安心だと思える業者なら、安心して依頼することができるものです。
安心して遺品の整理をするためには、ご遺族の声に親身になって耳を傾けてくれる業者を選びましょう。