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遺品はごみと割り切れない物が多い

親しい人、大切な人であればあるほど、残された者にとって遺品は特別な存在になってしまいます。
品物の一つ一つに、故人の愛着や思い出が詰まっていてなかなか処分という気持ちにはなりません。
それらの遺品を、形見分け、リサイクルとして買い取り、どこかの施設に寄贈、廃棄処分と分けなければいけません。
その時に問題なのは廃棄処分するものの中にどうしてもごみのように扱われたくないものがあるという事です。
故人が特に大切にしていた身近にあったぬいぐるみや杖、写真、そして魂が宿ると感じる日本人形、神棚、仏具、仏壇などです。

ごみとして処分することがしのびない物はどうする

特に悩まれるのが人形の類でしょう。
日本人形など魂が宿るなどの話をよく聞くことがあり、ごみとして廃棄するのは抵抗があります。
ひな人形は幼稚園や保育園、病院、老人ホームなどの施設や学校で引き取ってもらえる場合がありますので、心当たりがあれば問い合わせてみるのも良いでしょう。
アンティークの人形であればほしいと思う人もいるでしょうから、譲るかインターネットのオークションなどを利用することもできます。
しかし、人形は故人の思いが強いものですからなかなか引き取り手が見つからないものです。
そのような時は人形供養をするとよいでしょう。
自分が氏子である場合、葬儀の時にお世話になったお寺や檀家の場合など付き合いのある神社や寺に人形以外の遺品についても相談すると良いでしょう。
昔は神社などは焼納を行っていましたが、最近は環境保護の観点で焼納を行わなくなりました。
その場合はインターネットなどで大阪市でも供養をしてくれる神社や寺は見つかりますので問い合わせてみましょう。

個人で供養する場合

葬儀場でも行っている場合がありますので問い合わせてみましょう。
ただし、無料サービスではない場合が多いので、人形の大きさ、数、供養料が発生するので確認する必要があります。
神社や寺とは違い、環境保護の問題から読経、またはお祓い等の後は産業廃棄物として処理されてしまい、お焚き上げはしないケースがほとんどで、その場に立ち会いたいと思っても無理な場合があります。
遺品の人形を処分してくれるいくつのか団体があり利用するのも良いでしょう。
その中で有名なのが一般社団法人日本人形協会です。
申し込むと人形やぬいぐるみの送付方法の解説書と代金振込票が入ったお人形差出キットが送られてきます。
これに従い人形やぬいぐるみを郵送し、代金を振り込むと毎年１０月ごろに人形感謝祭が行われます。
仏具や仏壇は購入した仏具店に相談しましょう。
数珠や念珠はお寺に納めてお焚き上げをしてもらうのが一番良い方法ですが、お清めの塩と共に白紙に包み木製の場合は焼却しても良いでし、ごみとして処理しても感謝の気持ちを込めたならば構いません。
仏具は高価な物が多く、仏像などは美術的価値があるものも多いです。
また、おりん等は銀製品という事もあります。
この場合は専門家に査定をしてもらいましょう。
買い取ってもらう場合は寺で魂抜きをしてもらうと安心できるのでお勧めします。
仏教も宗派によって仏具や仏壇の対処方法は変わりますから注意が必要です。
基本的に神棚はお焚き上げをしてもらうのが一番良い方法です。
しかし、家庭によっては神棚が大きな物もあり、運搬に困難な場合があります。
そのような時は、中に納められている紙札のみ取り出してお焚き上げをしてもらいましょう。
神棚の本体はごみとして処理してもかまいません。
また、お札やお守りも思わぬところから出てくるものです。
原則としてお守りやお札は頂いた寺社に返納するものです。
多くの場合その効力は１年とされています。
直接持って行くことができない、郵送でいけ付けてもらえないという場合もあります。
その時はお清めの塩と共に白紙に包み感謝の気持ちを込めてごみとして処理してもかまいません。
一番大切なのは感謝の気持ちです。
焼却できないものはお焚き上げしてくれないかと、心配になります。
最近は環境保護の観点からこみ処理やごみ焼却は法律で色々と規制があり厳しくなってきています。
お焚き上げは遺品を火によって浄化し、天へ還す行事です。
焼却できないものは読経や魂抜きを行い、故人の魂がこめられたお札を焚き上げます。
このように、寺社でのお焚き上げはきちんと法律を守って行っているので安心して良いです。
ですから、遺品整理の中で仏具や仏壇、神棚などの信仰に関したもの以外でごみとして処理できないものはお焚き上げという供養をすれば良いのです。

業者に依頼する方法もある

故人の思いと思い出がつまった品物を遺族の手で処理したいと思っても、現実にはなかなかそうはいきません。
会社の仕事が忙しい、病気で作業ができない、遠方に住んでいるなど理由は色々とありますが多くの場合困難な場合が多いものです。
しかし、いつまでもそのままにしておくわけにはいきません。
今まで生活していたのですから、生ものもあります。
それらが腐ると悪臭と害虫で近隣に迷惑をかける事にもなります。
そうなる前に、業者に依頼することも考えましょう。
業者の中には遺品整理士のスタッフや供養の為に寺社との提携をしている会社もありますから、自分が希望する作業とサービスをしてくれる業者を選びましょう。

どこかで早く気持ちの整理を付けなければいけない

葬儀や役所などの手続きや届け出、親しい人のお知らせなど忙しい中、遺品整理まで手が回らないというのが現実です。
しかし、あまり永く放置していると今度はゴミ屋敷になる事もあります。
そうならないためにも、家族が集まった時は遺品整理の事を真剣に話し合いましょう。