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処分する時のルール

エアコンを処分する時には、いくつかのルールがあります。
まず第一に、一般家庭用であれば家電リサイクル法の対象となっていますので、部品や部材をリサイクル品として二次利用できるように処理しなければなりません。
つまり、一般ゴミと一緒にゴミステーションに出す事はもちろん、適当に分解して小型ゴミとして捨てる事も許されていないのです。
お住まいの自治体が定めているルールに従って、所定の窓口でリサイクル券を購入し、認可を受けた業者を通じて処分しましょう。
もし、これらのルールを守らなかった場合、不法投棄とみなされてしまいますので、注意が必要です。
第二に、家庭用と業務用では、対象となる法律に違いがある事を認識しておきましょう。
家庭用として普及している商品は、ほとんどが壁掛けタイプでベランダに室外機を設置するのが一般的です。
これに加えて、窓枠に直接設置する小型タイプも家庭用と見なされており、家電リサイクル法の対象商品となります。
つまり、職場で使っているから業務用と判断するのではなく、商品のタイプによって明確に分類されているのです。
これに対して業務用とされるのが、いわゆる空調設備と呼ばれる商品です。
具体的には、天井に埋め込む形状や天井から吊す形状、床置型などが挙げられます。
これらの業務用商品が適用されるのは、「フロン回収・破壊法」という法律です。
家電リサイクル法との決定的な違いは、フロンガスの処分が義務付けられているところでしょう。
フロンガスの処分には、専門的な作業工程が必要となりますから、産業廃棄物取扱会社に依頼するのが一般的です。
もし、家庭用か業務用か判断が付かない場合は、メーカーと型番で調べる必要があります。
電機メーカーのホームページでは、型番で検索できるようになっていますので、事前に確認しておきましょう。

自分で処分できるのか？

では、専門知識を持ち合わせていない人が、自分で対処できるのでしょうか。
結論から言えば、家庭用であれば対処は可能です。
但し、相当な手間と労力が必要となるのは、覚悟しなければなりません。
六角レンチやモンキースパナ、配管用パテなどをホームセンターで購入し、自力で取り外し作業を行います。
そして、家電リサイクル券のシールを購入し、決められた箇所に貼ります。
セパレートタイプなら、本体の右側面上部と室外機の右側面上部の取っ手の下に、窓枠に取り付けるタイプなら、右側面上部に貼りましょう。
そして、対象の自治体が定めた所定の場所まで自力で搬入したら、係員の誘導に従って廃棄を依頼します。
ここで、最大の難関となるのが、取り外し作業です。
最近では、インターネットで手順を解説しているサイトや、動画を見かけるようになりました。
ですが、自宅の壁紙などにダメージを残さず綺麗に処理するのは難しいでしょう。
場合によっては、窓を割ってしまい費用がかさんでしまった、というケースも少なくありません。
また、一人で対処するのは難しいので、最低でも二人分の人手は必要です。
自分で対処できる知識とスキルがあれば、最も安く済ませられる方法ではありますが、作業に必要な道具を揃えるのが面倒、取り外しに自信がないという場合は、プロに依頼する事をオススメします。

3つの対処法

国が家庭用の最も理想的な対処法として推奨しているのが、購入店での引き取りです。
ですが、何年も経ってしまい購入先が分からなくなったというケースも少なくありません。
また、仕事の関係で転居を繰り返し、購入先から県をまたいで離れてしまったという人も多いでしょう。
そんな時は、新しい商品を購入した家電小売店で引き取ってもらう事ができます。
最近では、古い商品を下取りに出す代わりに、割引が適用されるケースも人気を集めています。
新しい商品を購入する時に、現在使っている中古品を引き取ってもらえるなら、1回分の出張費で済みますから、大変お得と言えるでしょう。
但し、新しい商品の設置日と中古品の撤去日が違う場合や、別の部屋に付け替える場合は、この限りではありません。
もちろん、新しい商品を買わずに中古品の撤去だけを依頼する場合も同様です。
買い換えを検討する場合は、あらかじめ中古品の処分について考えておきましょう。
では、不要品を専門に扱っている業者に依頼する場合はどうでしょうか。
エアコンを処分したい人にとって強い味方となるのが、不要品の回収業者です。
プロによる取り外しから運搬作業まで、全て業者任せに出来ますので、忙しい人に選ばれています。
最近では、リサイクル券の購入を代行してくれるサービスを取り入れている業者も増えており、類似企業と差別化を図っているのでしょう。
もちろん、運搬作業を安心して任せられるのも大きなメリットです。
素人が自力で行った場合、設置場所から屋外へ搬出するまでに壁を傷つけてしまった、という失敗は頻繁に起こり得ます。
引っ越し業者と同様に、経験豊かなスタッフによる作業は、何より重要と言えるでしょう。
新しい商品は新居で利用し中古品は粗大ゴミとして廃棄したい、という人にオススメしたい方法です。
最後に、転売についてご説明しましょう。
使わなくなった家電を処分できる上に、お小遣い稼ぎにもなる転売は、誰もが一度は思いつく方法ではないでしょうか。
最近では、誰もが簡単に参加できるインターネットオークションも注目されています。
ですが、エアコンに限って言えば、ネットオークションよりリサイクルショップの方がオススメです。
ネットオークションで転売する場合、自分で取り外し作業を行わなければなりません。
当然、道具も必要となりますし手間やスキルも必要となります。
また、なかなか落札されずに保管期間が長くなった場合、カビが発生するリスクが高くなってしまうんです。
希望の価格かつ短期間で落札されたとしても、梱包方法に手間が掛かるという問題も無視できません。
その点、リサイクルショップに依頼するなら、専門家に取り外してもらう事が出来ますし、業者によっては連絡したその日に対応してくれるケースも珍しくありません。
更に、リサイクルショップに依頼した場合、たとえ買取価格が付かなかったとしても、取り外し料金と相殺して貰えるように交渉する事も可能となります。

プロに依頼する時の注意点

粗大ゴミとして廃棄するにしても、リサイクル業者に転売するにしても、プロに依頼する時にはいくつかの注意点があります。
まず第一に、作業における費用の確認です。
業者が行う撤去作業は、本体や室外機の取り外し作業に加えて、通気口の原状回復作業、室内から屋外への搬出作業に、廃棄場所までの運搬作業の4つに分類されます。
たとえ、「無料で引き取ります」と歌っていても、それに関連する全ての作業が無料とは限りません。
費用を確認する時は、全ての項目を個別に明記して貰いましょう。
最近では事前に商品の査定を行う見積もりを依頼する人が増えています。
業界では、無料見積もりが一般的となっていますが、全ての業者がそうとは限りませんので、あらかじめ確認しておきましょう。
また、業者選びも重要なポイントです。
最も簡単な確認方法としては、自治体の認可を受けているかどうかというポイントでしょう。
たとえば、大阪市北区にお住まいの方がエアコンを処分する場合、区役所で認可業者を確認する事ができます。
粗大ゴミとして破棄する事が決まっている場合は、お住まいの自治体で認可業者を紹介してもらう事も可能です。