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法人不用品とはどんなもの？

法人不用品と聞くと個人事業主は無関係のゴミのように聞こえますが、実際は法人でも個人事業主でも出たゴミは同じように事業系ゴミとして扱われます。
つまり会社や工場、学校に病院、商業施設や鉄道など、どんな事業でも違いはありません。
事業活動に伴ってゴミとなったもの全てが事業系ゴミとして区分されるのです。
そして事業活動に伴って生じるゴミとは、商品やサービスを提供する際に生じるものであり、従業員が業務を行う上で必要な休憩時間などに生じたものも含まれます。
飲み物や食べ物の容器も含まれますから、休憩室のゴミ箱の中身が一般家庭となんら変わりなかったとしても家庭系ゴミとして扱うことはできません。
そこを踏まえた上で、法人で不用になったものの適切な処分方法についても見ていきましょう。

事業系ゴミと家庭系ゴミの扱い方の違いとは

法人で出たゴミと家庭系ゴミの一番の違いは、行政によるゴミの収集に出せないということでしょう。
一般家庭で出たゴミでしたら、どんなものでもその地域のルールに従って燃える・燃えない、資源化できるか、大きさなど分類してゴミを出せば、あとは行政が責任もって処理してくれます。
ですが、事業系ゴミの場合はあらゆるゴミがきちんと適切に処理されるよう、責任を持って事業主自ら処理するか、回収業者や処理業者にゴミを引き渡さなければなりません。
そのため、どのようなゴミが出るのかをきちんと把握して、それぞれ行政が決めた区分ごとに適した処理を行うことが大切です。
大阪市では事業系ゴミ削減のため、これらの区分をわかりやすくまとめています。
事業系ゴミの処理には相応の費用がかかりますから、コスト削減のためにもどのようなゴミがあるのか見直しましょう。

事業系一般廃棄物と産業廃棄物に分かれる法人不用品

法人で不用になったものは、大まかに産業廃棄物と事業系一般廃棄物に分かれます。
産業廃棄物に属さないものが一般廃棄物に分類されますから、産業廃棄物にどんなものがあるのか把握しておいてください。
産業廃棄物には紙・木・繊維・廃プラスチック・動植物性残渣などの燃えるものと、金属・ガラス・コンクリート・陶磁器などの燃えないもの、そしてそれらの複合物、その他の廃油や廃アルカリなどのゴミが当てはまります。
これらは再資源化できるものも多く、リサイクル業者を活用することでゴミの処理コストを下げることも可能です。
とくに紙や金属、廃プラスチックなどは対応しているリサイクル業者が多いですから、積極的に探してみましょう。
出るゴミの種類が少ないのならそれを専門にしている業者へ、種類が多いなら幅広く対応できる業者に依頼するのがお勧めです。

そのゴミを扱える業者を探そう

事業系一般廃棄物と産業廃棄物では、それを扱う許可についても違います。
事業系ゴミを扱える業者だからと言って産業廃棄物を扱えるとは限らないのです。
そういった許可は活動している地域ごとにもらわなくてはならず、例えば大阪市で事業系一般廃棄物を処理するには大阪市でその許可をもらわなければなりません。
大阪市で許可をもらったら、その地域でしか効力を発揮しないのです。
ですから依頼する時には、その業者が持っているのがその地域のものか、回収や運搬などを頼みたいゴミを扱えるのかをきちんとチェックしておいてください。

ガラスくずのリサイクル

私たちの日常生活に溶け込んでいるガラスは、法人不用品の中にも含まれていることが多いです。
例えば医療現場では注射器や薬の瓶などに多く使われていますし、飲食店でも食器があります。
他にも、建築現場や解体現場では窓ガラスがありますので大量に出るゴミの一つでしょう。
しかし、きちんと分別できる場合は良いですが、解体現場などではセメントや木片、瓦礫などに混ざってしまうことも少なくありません。
こういった状態によってもゴミの処理費用は違ってきますので、コスト削減を目指すなら混合廃棄物にならないように工夫するか、それに対応できる業者を探すようにしましょう。
混合廃棄物に特化したシステムを持つ業者なら、そうでないところよりも安く済ませられる可能性があります。

環境に優しいリサイクル業者を探そう

ガラスくずは色ごとに分別され、ガラス製品をはじめ様々なものに生まれ変わります。
他にも、園芸や造園で活用されるほか、細かく砕いて路面材に使われたり、軽量で防水・保水・断熱性などを利用して土壌改良剤として使われるなど土木分野でも大活躍です。
リサイクル自体が資源を有効活用できる環境に優しいものですが、中には資源化の過程で二酸化炭素を大量に排出していたり、効率が悪いためにエネルギーを浪費していることもあります。
義務としてゴミの処理をきちんとやるだけでなく、せっかくならゴミ処理の際も環境のことを考え、それをアピールして企業イメージのアップに役立てるのも一つの手です。
最近は不法投棄や食品廃棄物の横流しなど、産業廃棄物の適切な処理が注目されていますので、良い点は積極的に押し出していきましょう。

引き取りや買取でも運搬費用がかかります

再生可能なゴミをまとめて買い取ってもらう場合や、無料または低価格で引き取ってもらう場合に気を付けてもらいたいのは、運搬費用がかかるということです。
こういったリサイクルは一気にまとめて行う方が効率がいいですし、運搬にも同じことが言えます。
運搬可能な量にくらべてあまりにも依頼したゴミの量が少なかった場合、コストパフォーマンスが低くなってしまうでしょう。
業者によってはいくつかの依頼先を回って効率よく回収するため、低コストで運搬してくれるところもありますので、買取や無料引き取りばかりに気を取られず、運搬費用についてもチェックしておくようにしてください。

産業廃棄物の管理にはコストがかかる

こういった産業廃棄物の適切な処理を行うためには、ゴミが出る前からきちんと処理されるまでをしっかり管理していかなくてはなりません。
しかし、それらを扱う専門の業者でもない限り、ゴミ処理の管理の専門知識を持っている従業員はほとんどいないでしょう。
とくに廃棄物処理法は複雑で理解するのが難しく、改正も多いため、そのたびに管理体制を見直さなければなりません。
法令違反となればうっかりでは済みませんから、そういったリスクを避けるためにはプロの手を借りることも考えておきましょう。
廃棄物管理を代わりに行ったり、管理体制の見直しや提案などを行うサービスを提供している業者に依頼すれば、自らやるよりも低コストで廃棄物管理の強化を図れます。

もったいない精神がゴミ処理費用を減らす

法人不用品の処分を考える前にやっておきたいのが、不用品の発生抑制と再使用です。
これをしっかりやっておけば不用品の量は減り、ゴミ処理費用の削減に繋がります。
日本人の持つもったいない精神を発揮して、無駄なゴミが出ていないか、まだ使えるものがないか見直してみましょう。
スチール製のロッカーやデスク、まだ使えるコピー機や複写機などは中古品として買い取ってもらえる場合もあります。
自分のところでは必要なくても、使えるなら中古品でもいいからほしいという需要は意外とあるものですから、手間を惜しまず探してみてください。
どうしたって処理費用は出てしまいますが、減らせるところは必ずあるはずです。

安心できる業者を探したい時は

こういった業者は数多く存在していますが、中には回収したゴミを不法投棄するような悪徳業者も存在します。
ネットなどで評判を確認するなど優良業者を探す方法はたくさんありますが、中でも安心で簡単なのが市で適正な廃棄物処理を促す活動などを行っている機関に聞いてみる方法です。
大阪市では一般廃棄物適正処理協会や産業廃棄物協会などがありますし、市のホームページでも一般廃棄物収集運搬業許可業者の紹介などを行っています。
これらを参考にして、スムーズに法人不用品の処分を行って下さい。