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ゴミ回収に強くなるためのお役立ち情報
事業系ゴミの範囲
どのゴミが家庭ゴミでどのゴミが事業系ゴミか、すぐに判断することができますか?
どちらも専門的には一般廃棄物と呼ばれるため、同じなのではないかと思われている方も多いようです。
しかし、家庭ゴミなら自治体のルールに沿って回収してもらえますが、事業者が自ら一般廃棄物収集運搬許可業者に依頼しなければなりません。
基本的に家庭ゴミと一緒にゴミ出しすることはできないため、一般廃棄物収集運搬許可業者と契約を結ばなければ回収してもらうことはできません。
契約しなければ収集や運搬もやってもらえないところが、収集場所においておけば持って行ってくれる家庭ゴミとの違いです。
家庭ゴミとほぼ同じような内容であったとしても、家庭ゴミと同じように捨てられないのはなぜでしょう。
それは、事業活動にともなって出たゴミだからです。
事業を行うために出たゴミなのですから、事業者が責任を持って捨てるのがルールということになっています。
そのため、自治体が面倒を見てくれることはありませんが、処分の責任者は市町村など自治体であるため焼却場に持って行けば市町村の責任で適切に処分を行ってくれます。
つまり、日常生活を行う上で出たゴミが家庭ゴミで、事業活動を行う上で出るゴミは事業系ゴミということです。
そのため、事業者には、工場や事務所などのほか商店や飲食店なども含まれます。
また、営利企業ではない社会福祉施設、官公庁なども含まれますから、事業にともなって出たゴミは適切に処分しましょう。
大阪府で出されるゴミの6割は事業所から出されるゴミですが、ルールに則って捨てられているとは言えません。
大阪では、ゴミ排出量のワースト1位から脱することができたものの、事業所から出されるゴミは増え続けています。
ゴミの減量化を目指すには、事業所から出されるゴミの減量を目指さなければなりません。
そこで、近年、事業所への啓発運動が推進され、焼却場への持ち込みが厳しくチェックされるようになりました。
ゴミを分別する時に大切なポイントは、それが日常生活を行う上で出たゴミなのか、それとも事業を行う上で出たゴミなのかです。
その基本がわかれば、分別に迷うことはないのではないでしょうか。
それでは、布や衣類を捨てる場合はどのように分別すればいいのでしょうか。
その衣類は家庭ゴミなのか事業系ゴミなのか
布や衣類は再資源化が可能な資源ゴミですが、どのように処分すればいいのでしょうか。
通常の日常生活を行う上で出たゴミである場合は家庭ゴミとして処分することができますが、事業活動ともなって出たゴミなら事業系ゴミになります。
たとえば、ある商店を営んでいる店主の家族が着ていた服が古くなったので捨てる場合は家庭ゴミになります。
商店を営んでいることと、家族の服を処分することとはまるで関係がないからです。
再資源化がスムーズにできるように、大阪では洗濯・乾燥してから中身が見える透明か半透明のゴミ袋に入れてゴミ出しすることになっています。
また、雨に濡れてしまうと再資源化がスムーズに行われませんから、水分が入らないようにゴミ袋の口をしっかりしめてゴミ出ししましょう。
下着類も対象となりますが、見えないようにして普通ゴミとして捨てることもできます。
作業服やビニール製の服は再資源化できないため対象外です。
一方、商店が扱っている商品が洋服で、売れ残った商品を廃棄する場合はどうでしょう。
この場合は、商店の事業活動にともなって出たゴミであるため事業系ゴミになります。
廃棄するとしたら、まず一般廃棄物収集運搬許可業者を選び、廃棄したいものを焼却場まで収集・運搬してもらわなければなりません。
もしくは、事業者が自ら焼却場に運ぶという方法もあります。
一般廃棄物収集運搬許可業者は、各自治体のホームページなどでも紹介されているため、どのような品目を取り扱っているのかをチェックした上でどこに依頼するか決めましょう。
取扱品目や料金などはそれぞれの一般廃棄物収集運搬許可業者によって違うため、見積もりなどを取り寄せ比較検討されることをおすすめします。
また、事務所が対応エリア内にあるかどうかとどれくらいの量から収集・運搬してくれるかどうかも重要です。
産業廃棄物だと判断されるケース
事業活動にともなって出たゴミでも、産業廃棄物だと判断されるケースがあります。
建築業者と繊維工場から出る布や繊維くずは、すべて産業廃棄物に分類されます。
繊維工場とは糸などを製造している工場のことで、衣服などを製造している工場のことではありません。
建築業者が建築や増改築、リフォームの際、発生した繊維くずは、産業廃棄物と判断され市町村の焼却場に受け入れてもらうことはできません。
この場合は、一般廃棄物収集運搬許可業者ではなく産業廃棄物収集運搬許可業者に収集・運搬を依頼しなければなりません。
また、産業廃棄物の処分を産業廃棄物収集運搬許可業者に委託したとしても、中間処理工場や最終処分方法などを知っておく必要もあります。
産業廃棄物の処分の責任者は事業主となるため、最終的にどうやって処分されるかまで責任を持つ必要があるからです。
最終的段階まで適切に処分されるために、事業者は処理を産業廃棄物収集運搬許可業者に委託する時、委託契約をするとともにマニフェスト(産業廃棄物管理票)を交付しなければなりません。
マニフェスト(産業廃棄物管理票)によって産業廃棄物の正しい情報を伝えるとともに、産業廃棄物が適正に処分されたかどうか把握する義務があります。
産業廃棄物の処分はなかなか難しく安易にできるものではありませんが、適切に処分しなければ法律違反になってしまいますから注意しましょう。
不用品として処分できないか
先に挙げた商店の例の場合、もっと有効活用することはできないのでしょうか。
商店で売れ残った在庫だとしても、他のシーンで役立ってくれることもあるはずです。
役立てる方法として寄付するなどの方法がありますが、お客さまがお金を出して購入してくれたものを無料で提供することに抵抗を感じるかもしれません。
それなら、不用品として買い取ってもらうのはどうでしょうか。
商品の値引きならどの商店でも行っていることですから、売却することができるなら少々安かったとしてもいいはずです。
処分するために一般廃棄物収集運搬許可業者に回収を依頼すれば費用が掛かりますが、売却するのであれば費用が掛かるどころか利益が出ることになります。
商売としてどちらがお得かはすぐにわかることなのではないでしょうか。
それに、処分する量が少ない場合、一般廃棄物収集運搬許可業者にも回収してもらえないことも考えられます。
商店街などでまとめて回収してもらうことも考えられますが、他の品目と混ざらないようにしなければならないため、一般廃棄物収集運搬許可業者に依頼できるだけの量を集める必要もあります。
許可業者に依頼するほど大量でない場合は、事業者が自ら焼却場に持ち込むことも考えられます。
事業者が自ら持ち込むのであれば、一般廃棄物収集運搬許可業者と相談する必要はありません。
事業者が自ら焼却場に持ち込めば処理費用を大幅に抑えることができますが、車や人員の手配から焼却場の予約などしなければならないことはたくさんあります。
車や人員の手配をしなければならないため、それなりのコストが必要になります。
本業以外のことに人員を割かなければならないのは、事業主としては避けたいところでしょう。
不用品として買い取ってもらえれば、手間も費用もかけることなく処分することができます。
事業者としては理想的な方法なのではないでしょうか。
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